不動産屋さんと行く No.11 「ひとりご飯ができる居酒屋」

こんにちは。博多の不動産会社プレイングハウジングです。

秋晴れの清々しい青空が心地よい福岡地方です。
スポーツの秋、読書の秋、そして食欲の秋。

今回のゲストは、生まれも育ちも博多の富岡 秀次さんと満里子さんご夫妻です。

富岡ご夫妻の行きつけのお店「酒房やす」さんへお邪魔しました。

酒房やす

酒房やす グルメデータ

酒房やす
所在地 福岡市博多区下川端町8-17
TEL 092-291-7408
営業時間 (昼) 11:00~13:00 ランチは13時にピシャっと閉まります。
(夜) 17:00~22:00
定休日 日曜・祭日
予算 昼360円~ 夜1,000円くらい~

昭和33年(1858年)創業。
親の代から続く老舗で現在は、ご主人、奥さま、息子さんと、ご家族でお店を切り盛りされているそうです。

お母様の名前から「やす」と命名されたと伺いました。
56年に渡り、博多の居酒屋として根強い人気があるお店で、それもそのはず、おふくろの味を、そのまま継承しているのでしょうか、どれも美味しく安い!

「ただいま!」と言って、家に帰ったような雰囲気を味わえる温かいお店です。

大鉢のオンパレード 好きなおかずを選ぶ

大鉢のオンパレード
好きなおかずを選ぶと、女将さんがよそってくれます。

アジやサバみりん等は、注文をすると焼いてくれる

アジやサバみりん等は、注文をすると焼いてくれます。

本日のメニュー

カウンターの上のおかずの他に、本日のメニューもありました。

この中に、博多ならではの料理があるのに気づかれましたか?

博多名物 ごまさば

皆さまは「ごまさば」をご存知でしょうか?
新鮮な鯖(真サバ)がとれる博多では、鯖を刺し身で食べる習慣があります。脂がのってくる真鯖は、これからが旬となります。

「ごまさば」は、新鮮な真鯖を醤油ダレと胡麻であえたものをワサビで頂きます。コリコリした新鮮な真鯖で作った「ごまさば」は、博多でよく食べられる酒の肴のうちの一品です。脂がのった「ごまさば」は酒の肴はもちろん、アツアツのご飯のお供にも最高ですし、お茶漬けにしても美味しく頂けます。

酒房やす 店内の雰囲気

壁に貼られた山笠関連のポスターや写真

壁には、山笠関連のポスターや写真が沢山貼られ、店主の山のぼせ度が伝わってきます。

店内は、長テーブルが並び、お客さんが増えてくると、相席となります。おとなりに座った人と意気投合って事も日常茶飯事で、ちょうど室内に博多の屋台がすっぽり入ったような雰囲気です。

本日のゲストの富岡さんご夫妻との出会いも、なんと!居酒屋やすで、たまたまお隣同士に居合わせて、知り合いになった仲ですから・・・。

本日のゲスト

富岡さんご夫妻と「酒房やす」の店主 大庭 信雄さん(中央)

富岡さんご夫妻と「酒房やす」の店主 大庭 信雄さん(中央)
山笠で町総代を務められた富岡さんは、山笠の全流の役員会で、土居流の大庭さんとお知り合いになってからのお付き合いだそうです。

富岡 秀次(とみおか ひでつぐ)さん66歳 博多区千代在住
九電工、三菱系などの会社を勤務するも、長期出張のため、山笠休暇が取れず退職したという、「山笠のあるけん博多たい!」を絵に描いたような、筋金入りの博多っ子。その後、タクシーの運転手に転職。定年後は、10歳年下の満里子さんの食事を作る事が楽しみという愛妻家です。3人の息子さんと11人のお孫さんに恵まれた、おじいちゃんでもあります。

お疲れ様です!

お疲れ様です!

奥さま、髪を切られました?

富岡さん
おかあ(奥様)に、撮影があるけん、写真ば撮るじぇ!(撮影があるから写真を撮るよ)って言ったら、美容院連れてって!ーって言うから、川端の美容院に行ってきました。

他のお客さんが来る前に、この前言われていた、山笠を担いで出来たコブを見せて頂けますか?

40代まで毎年山笠を担いで出来たという男の勲章の大きなコブ

いいですよー と見せてくれた富岡さんの肩には、40代まで毎年山笠を担いで出来たという男の勲章の大きなコブがありました。

こちらへは良く来られているようですね。

はい、この前会った時からも行ったかな。
安くて美味しいからよく来ていますよ。

富岡さん、お好きなものを選んでください。

自分は魚が好きなんですよ!

肉より魚が好きと言う富岡さんが、真っ先に選ばれたものは、、、

ごまさば

本日のおすすめメニューにもあった「ごまさば」でした。

がめ煮(筑前煮)

がめ煮(筑前煮) 博多のおせち料理の定番でもあります。

サバの味噌煮

サバの味噌煮

サバの煮付

サバの煮付

様々なおかず

ポテトサラダは家庭的な味で、とても美味しいです。

奥様は魚をさばかれるのですか?

奥さま
私、食べる人なの。料理は「おとう」が作る人なの。

富岡さん
おせちも鉢盛も私が作りますよ~! 鯛のお造りも、こんな風に!と

お孫さんのお誕生日に造られた、立派な鉢盛の写真

お孫さんのお誕生日に造られた、立派な鉢盛の写真を嬉しそうに見せてくださいました。

お孫さんも山笠に出られるとなれば、お洗濯とか、さぞかし大変でしょうね?

奥さま
昔は、山笠になると子どもたちが3人、お友達の2人を連れて来るでしょ、おとうの分もあるから、毎日の洗濯が大変でしたね。今は、おとうのだけでいいの。息子のお嫁さんたちが洗濯するから楽ですよ。

奥さま

ご結婚されて何年ですか?

奥さま
39年です、来年で40年になります。

わぁ~!すごいですねぇ 長続きの秘訣を教えて下さい。

富岡さん
喧嘩することですよ。喧嘩しても挨拶はしますよ(笑)
昔は、ケンカすると3日間は辛抱して黙っていたけど、最近は1日と持たないですね。「ごはんできたよ~」返事しないでも関係無いですね。

奥さま
喧嘩しても「仕事いってきまーす!」って言うよね(笑)

奥さま2

富岡さん
一昨日も、些細な事でケンカをしましたが、ごはんは作ります。私は料理、おかあは綺麗好きなので、掃除と洗濯が担当です。

富岡さん優しいですね。

奥さま
優しいのが一番だと思います。友達は、お金が一番だといいます。確かにお金は欲しいですよ。でも、優しさの方が大事だと思います。

富岡さん
一度だけ、ケンカした時に「出て行けー!」と言ったら、本当に出て行ってしまったんですよ。2時間くらいして、実家に電話すると帰ってないので、慌てて兄弟全員で探しましたよ。

奥さま
着の身着のままで出て行ったけど、お腹が大きかったから、寒くて辛かったですよ。草むらに隠れていたけど、薄着だったので、お腹は張るし寒いし・・・。

富岡さん
ずいぶん探し回りましたけど見つからなくて、そうしたらガサガサって音がしたので、家の窓を開けたら、草むらに丸くなっていました。見つけた時は、あやまっていなけど、寒かったろうと風呂を沸かしてやったことが謝ったということですよ。

それ以来、絶対に「出て行け」とは言わなくなりましたね。

富岡さん

奥さまは若くして結婚されたのですね。

奥さま
はい、16歳で結婚して18歳に長男が生まれました。

最初、主人の母は結婚に反対していたので、別居していました。近くですけど子供が生まれても、育て方がわからないので、お義母さんに教えてもらいました。最初結婚に反対だったお義母さんも、私が頼るから、だんだん仲良くなってきました。

ばあちゃん(お母様)が亡くなる前、病床に私だけを呼んだの。じーちゃんにも触らんでー!おとうもダメー!満里子がいい!と言ってくれた。おばあちゃんが私に何を言ったのかは秘密だけど・・・。これは一番うれしかったですね。

奥さま3

富岡さん
私は嬉しい反面くやしかったです(笑)
自分は照れくさいので、褒める事ができないのですよ。ほめるときは死ぬ前でいい。俺より1秒でも先に死んではダメだと言っています。

あんきも

やすのご主人より「あんきも」の差し入れがきました。

スダチ1

たまたま、お隣のテーブル来られた富岡さんの知り合いと徳島の団体さんより「スダチ」の差し入れも頂きました。

スダチ2

早速、スダチを切ってもらったりしましたので、チューハイに絞ってみると、いい香りがして、とても美味しかったです。
富岡さんも日本酒に、スダチの汁を数滴入れて堪能されていました。

千代流のポシェット

富岡さんが立ち上がった時に、千代流のポシェットを下げていらっしゃったのでパチリ!

取材を終えて

10年前より夫婦で晩酌をするようになり、最近の楽しみは、夫婦一緒に温泉に行ったり、旅行をしたり、飲みに行く事です。

「今が一番いい!」と、言われた富岡さん。

「酒房やす」の暖簾をくぐると、賑やかで、楽しい会話が飛び交う光景が目に飛び込みます。

最初は見知らぬ隣同士でも、この空間に一歩踏み入れると、博多ワールドの世界。そこは博多の人が仲良くなる秘訣「まぁ~よかけん、飲まんですか~」の声が聞こえてきそうな、何度も行きたくなる居酒屋でした。

最後まで、お読みくださりありがとうございます。